国や時代を問わず、人間の文化や暮らしの中に寄り添って来た存在「怪(かい)」。
恐怖や畏れだけでなく、希望、戒め、祈りなど、人間の感情と想像力が交わるところに、いつの時代も「怪異」は生まれて来ました。
それらはただの物語ではなく、人間が世界をどう捉え、何を恐れ、何を求めて来たかを映し出し、先人が残し伝えて来た文化の記録とも言えます。
本書は、日本と世界に伝わる「怪」を収集し、その姿や背景を紐解く大人向けの妖怪図鑑です。36種類の妖怪を独自の視点でビジュアル化し、日本と海外の怪異を比較することで、人の想像力や恐れがどのように受け継がれてきたのかを探る一冊です。本書を通じて、「怪」を超自然的存在としてではなく、人間の文化的記録として読み解く視点を示しています。
妖怪や怪物、怪異と呼ばれる存在には確たる信憑性はなく、科学の発展した現代ではその存在を信じる人は決して多くないでしょう。しかしその本質は真偽よりも、その誕生の背景に潜む人間の感情や歴史にこそ宿っていると著者は考えます。
気づけば、あなたもその「怪」の世界へ足を踏み入れているかもしれません。境界の向こう側で何が待つのか…知りたいと思いませんか?