研究は、デイケア施設における老人利用者の日常的な社会的相互作用に着目し、利用者間の交流を支援するロボットデザインを目的とする。フィールド観察から、近接していても自発的な会話が生じにくい場面と、外部要素が共有注意を喚起し交流の契機となる可能性を確認した。これを踏まえ、多方向の関与を促し場の関係性を穏やかに仲介する対称形状のデスクロボットを提案し、非言語的な動作を通じて利用者同士の関係形成を支援する設計を試みた。さらに、施設での検証を通じて一定の効果が確認され、比較的単純な動作を備えたロボットであっても、人同士の会話や相互作用の開始・仲介・促進に寄与し得ることが示された。