Commons Enrichment -私たちはいかにしてイルカ中心的なデザインを実践できるか?-

百瀬莞那/大学院美術研究科 デザイン専攻 第2研究室 Design Alternative スペキュラティブデザイン
Commons Enrichment -私たちはいかにしてイルカ中心的なデザインを実践できるか?-
Commons Enrichment -私たちはいかにしてイルカ中心的なデザインを実践できるか?-
Commons Enrichment -私たちはいかにしてイルカ中心的なデザインを実践できるか?-

イルカたちが泳ぐ姿は、私たちを魅了します。
水族館で暮らすいきものの暮らしをより豊かなものにするために、何ができるでしょうか。

本作では、人間の視点から、水族館で暮らすイルカのウェルビーイングを高める方法を模索し、その実践としてケアプロダクトを制作しています。同時に、デザインの主語を人間からイルカへと転換する「イルカ中心設計(Dolphin-Centered Design)」という、新たなデザインのあり方を探究しています。

現在、高い知性を持つイルカのために行われている環境エンリッチメント(動物福祉の向上を目的とした取り組み)では、中古の漁業用ブイやホースなど、もともと人間のためにつくられたプロダクトが使われることも少なくありません。

人間やペットのためのデザインが日々進化する一方で、水族館や動物園で暮らす生き物のために設計されたプロダクトは、いまだごく限られています。

そこで本作では、イルカたちの身体や生態に目を向け、多様な行動を引き出す新しいケアプロダクトと、そこから生まれる遊びをデザインしました。

一頭のイルカの暮らしの豊かさについて深く考えることは、私たち人間が、他の野生のいきものや自然とどのように向き合うべきかを問い直すことにつながります。

この実践が、水族館の未来や動物福祉のあり方、そして人間と自然が共生する社会について、ともに考えを深めるためのひとつの切り口となることを願っています。

(協力:新江ノ島水族館)

作者受賞歴
2016年:第21回 新潟県環境賞 環境保全部門(新潟県庁) 表彰、第12回 エコツーリズム大賞(環境省) 特別賞
2017年:生物多様性アクション大賞2017(国連生物多様性の10年日本委員会) 特別賞
2022年:アジアデジタルアート大賞展FUKUOKA2022 受賞、WIRED COMMON GROUND CHALLENGE 東京大学生産技術研究所イン​タースペース賞、crQlr Awards2022 New Type Natural Capital賞
2024年:グッドデザイン・ニューホープ賞2024 ​受賞
2026年:東京藝術大学 藝大デザイン賞 ​受賞

ポートフォリオURL:https://kannamomose.com